いのちをつなぐ食、心をつなぐ食――被災地支援レポ

皆さま、こんにちは。
いのちと性の自己決定をサポートする「あいのち」の佐藤鼓子です。

先日の3連休、皆さまはいかがお過ごしでしたでしょうか。


私は現在、千葉県市川市に住んでいます。同じ県民として、房総半島の復旧が遅れる惨事に心を痛めていました。


まさかたった1つの台風の影響が、ここまで長引くと、誰が予想したでしょうか。断水、停電から、すぐに復帰した地域がある一方で、房総半島を中心に、1週間経ってもなかなか改善せず、大変な思いをしていらっしゃる方がたくさんいることが、とてもショックでした。


そこで、ご縁があり、9月14日(土)~16(月)の3日間連続で、日帰りで南房総市白浜まで、子連れで、炊き出しに行ってきました!


(この美味しそうなお弁当! 即席で集ったボランティアが心を込めて作りました!)


ボランティアを取りまとめているのは、佐倉市の寺子屋オーガニックカフェEDENです。


普段からオーガニック食材や無添加調理にこだわっており、今回の台風被害でも、「心から元気になる食事が必要!との思いで、オーナーの永野恵理さんを筆頭に、炊き出しの準備が13日(金)から始まりました。


連休初日の14日(土)は、朝6時半ごろの電車に乗って、中学1年生の思春期長男と炊き出し準備へ!

ひたすらおにぎりを握りました! 炊き込みご飯と、梅酢+紫蘇のおにぎりとで、100個以上は握ったはずです。



集まったメンバーは、弁当容器をずらりと並べ、出来上がったおかずとおにぎりを次々に詰める作業に没頭しました。



お恥ずかしながら、災害ボランティアに参加するのは初めてでした。


その雰囲気は、早朝の空気感も相まって、誰もが黙々と、でも丁寧に作業を積み重ね、被災者への想いや祈りをただ込めて、透き通ったエナジーというか、神聖な雰囲気に満ち満ちていました。


余計な言葉のいらない、ただ「何かできることを尽くしたい」との想いを込めた数時間は、本当に忘れがたいひとときでした。


そして、車に同乗し、一路、南房総市白浜へ。


現地は、瓦やトタンの屋根が強風で飛んでしまったために、建物がブルーシートで覆われ、大きな看板やトタンが、そこかしこに散らかっていました。



現地の惨状を目の当たりにして、言葉を失いつつも、炊き出しを行う南房総市白浜コミュニティセンターへ。この日は、オーガニック食材のお弁当に加えて、野菜たっぷりのお味噌汁も提供しました。



現地では、コンビニも通常営業していましたが、「パン食が続いていたので有難い!」「gはんをずっと食べられなくて」「断水が続いているから、洗い物ができず、調理する気にもならなかった」「温かい味噌汁が食べたかった」と、断水、停電で、食事情はかなりひどい有様でした。


そんな折に、心づくしのお弁当とお味噌汁を提供できたことが、とてもお役に立てたようでした。


2日目は無添加ウィンナーのポトフを提供。市販のウィンナーは添加物の多さが目立つ加工食品ですが、その点でも、安心して食べられる食材を使いました。


(2日目は中1長男と、3歳の三男がお手伝いしてくれました!)


朝炊いたばかりのごはんに、野菜たっぷりのポトフ丼。トマトベースの癖のないスープで、優しいお味です。



連休1日目、2日目と、同じ誕生学アドバイザーで白浜にお住いの山口桂子さんが、駆け付けて下さったことも、活動の励みになりました!


(右が山口桂子さんと息子さん、左が私・佐藤鼓子。Facebookではつながっていましたが、今回、ご縁があり、初めてリアルでお会いできました!)


(2日目の作業終了時には、大きな虹の架け橋も! 疲れが癒されました☆)


(連休2日目に参加した、愛すべき女性メンバー。本当にパワフルで、愛のある仲間です。)


連休最終日は、朝から酷い雨でしたが、鴨川と白浜の2箇所に300食以上を届けるべく、主婦と男性陣が早朝からたくさん集まりました!


(この後も増え続け、大人約30人、子どもも10人ほど出入りしていました!)


フランス帰りのシェフが現場の指揮を執り、きな粉餅は炊き立てのもち米を手作業でつぶすところから始まり、冷うどんの予定は野菜たっぷりのあんかけうどんへ変更。きめ細やかな連携と、心づくしの調理、その場で集う方々の情熱に、この日も胸が震える想いでした!


(お弁当一つひとつに手描きのメッセージを添付! 子どもたちも参加しています。ボランティアの方々の心の込め方には、本当に感服しました!)


この日は、温かい無添加ラーメンを提供。インスタントのカップ麺だと、やはり添加物がてんこ盛りですが、同じラーメンでも、化学調味料がないだけで、かなり安心して召し上がっていただけると思います。



このラーメンも、「雨で寒かった」と言う、バイクでいらした男性や、お子様など、お喜びの声をたくさんいただきました。


そして、最終日はこれで終わらず、さらに、消防団も気づけなかった、外部との接触が断絶していた根本地区へ、お弁当の炊き出しを行いました。


白浜コミュニティセンターからは5分ほどの距離ですが、ヘルプが出せなかったのか、拡声器による消防団のアナウンスで、初めて食糧供給が断絶していることが判明しました。


こちらのお弁当は、館山にある白浜豆腐工房さんで、西船橋の日本料理店「天匠」を経営する佐久間ご夫妻を中心とした即席のボランティアチームが、その日初めて会ったとは思えないほどの素晴らしい連携で、お豆腐ハンバーグ弁当をご用意されていました。


(ハンバーグは食欲をそそる香りで、炊き込みご飯も、おかず一つひとつがめちゃくちゃ美味しそうでした!)


美味しそうな写真をたくさん並べてみましたが、現地に行ってひしひしと感じたのは「食べられるなら何でもいい」のは、本当にごくわずかな一定期間だということです。


もちろん、生きるためには、どんな食べ物も有難くいただくのが筋だと思いますが、それでも、添加物てんこ盛りのコンビニ食やインスタント、パンや麺といった小麦続きの食事は、ずっと耐えられるものではありません。


すぐには健康に影響がなくても、特にメンタル的にダメージを受けているときは、身体への影響も甚大です。


やはり、できる限りの手作り、そして、添加物や農薬を押さえた食事が、本当に元気を取り戻すためには、どうしても必要だと痛感しました。


いのちをつなぐ食べ物、心をつなぐ食事というのは「何でもいい」と言えない状況にあります。お金をたくさんつぎ込む贅沢ではなく、限られた食材であっても、それが人として、当たり前に生きる本能だと思うのです。


(梅干しの乗った紫蘇おにぎりと素朴なおかず、本当に美味しそうです!)


9月の2学期スタート時に子どもの自殺者が多いのも、夏休みの間は給食がなく、砂糖や質のあまりよくない油、添加物がいっぱいのスナック菓子やジュースにまみれた生活をしているからだとの指摘もあります。


実際、良質な給食を提供する実験では、給食のある時期に比べて、給食のない夏休みや春休みには、子どもの平均体温が下がったとの調査結果も出ています。


たまにはコンビニや、でき合いの総菜を取り入れるのも悪くありませんが、いのちをつなぐ食、心をつなぐ食事について、もう一度、考えてみませんか。


佐倉の寺子屋オーガニックカフェEDENでは、ボランティアや寄付を随時募集しています。


ご興味があれば、ご確認をいただけますと幸いです。


いのちや食事の本質について、考えさせられた3日間でした。また私も、折を見て、ボランティアには参加し続けたいと思います!

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すべての人のいのちと性をサポートする誕生学アドバイザー。I(私)に愛を、大地・地球を癒す知が、自身の血肉となって駆け巡るように――自分自身を知り、自尊心を育み、自分も含めて、すべての人の意思が尊重され、自尊心を高めて輝ける社会環境になるよう、情報と機会(場づくり)を提供します。